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SHERLOCKがすごい!とんでもホモだ!と生きるのが辛い感想文。
超ネタバレ注意。
シーズン1のエピソード3「大いなるゲーム」について、(1)のつづき。
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221Bに戻り、調べ物に夢中なシャーロック。
ジョンは人質に残された時間が気が気じゃないうえ、おにいたまからの案件の催促メールにソワソワ。
J「(マイクロフトは)国家の大事だと言ってた」
S「古臭い」
J「何が」
S「君さ、“女王と国家”か」
ここで二人の価値観の違いがよく現れる。
ジョンもリスクジャンキーで暇に耐えられない性分といえ、考え方のベースは英国トラディショナル。
S3-3でマグヌッセンもメアリーに「伝統的英国人である君の夫が〜」(←後日見返してちゃんと書く)みたいなことを言ってたように、ジョンの基本的な物の考え方は英国のごく一般的で、ちょっと保守的なそれだ。
一方のシャーロックは、女王とか国家とか、旧来の伝統にとらわれた既成概念とか、自分にとっては価値がなく正直どうでもいい、おそらく興味の対象じゃない。(よくわかる)
トラディショナルな国で、前衛的な生き方しかできない変わり種だ。
危険中毒者という共通点はあれど、二人はその他の部分で正反対。
お互いにないモノを持ってると気になるよねェ…たとえ認めがたいことがあっても真逆だからどうしようもなく惹かれるんだよね…フフフ。
しかし本当に英国って興味深い。
トラディショナルで保守的な一方、BEATLESだのElton JohnだのPISTOLSだのBowieだのQUEENだのまぁ時代を象徴する革新的・前衛的なシンボルが出てくる出てくる。
ファッションにヘアメイク、さらにはゲイ先進国でもあって、時代の要所要所でしれっとエッジ効かせたリードをする。
この「SHERLOCK」なんてドラマもいい例。いきなり「現在版シャーロック・ホームズやりまーす」なんつって、自国の超人気作品をまさかのゲイゲイしい二次創作に仕立て上げて発信、世界中の腐女子のド肝を抜いたりする。イギリスもBBC(国営放送)も製作者も頭おかしい。(褒めてる)
「SHERLOCK」において、シャーロック・ホームズという存在は、革新的・前衛的なカルチャーのシンボルといえる。
もちろん、その対比であるジョン・ワトソンは伝統的なイギリスのシンボルだ。
元軍人・王国のソルジャーだったんだからなおさらその気質は強い、セッティングの妙。
…よくできてるなぁ!サー・アーサー・コナン・ドイルすごいや!(今更、原作者を褒めたり)(遅すぎ)
J「無視できない」
S「無視してない、精鋭を送り込む」
J「よかった…誰のこと?」
精鋭ジョン、おにいたまのオフィスにやってくる。
精鋭って言われたら行かざるを得ない、いいようにご主人の手のひらで転がされてるよジョン!
ところでそのネクタイ実に英国らしいよ、トラッドでかわいい、シャツも程よくカジュアルで遊び心がある。ジャケットはベルベットかな?シャーロックとおそろだね^^^^^(生地が)
普段は軍人的な堅苦しいジャケットとラフなシャツ(またはカーデ、セーター)にジーンズだけど、フォーマルな格好をするとセンスがわかるね。
コメンタリーで、マーティンは「ジョンはおしゃれだよ」って言ってたけど、頭の先から爪先までオサレを纏わないと気がすまないマーティンは自分を反映させたいだけじなんじゃないかしら!
(いいね!入れ込んでるね!だからこそ「SHERLOCKはテレビ史上最もゲイな作品だ」「シャーロックとジョンは愛し合ってるがセックスはしていない」発言が冴え渡りますね!)
個人的には、ジョンはおしゃれに無頓着でちょっと野暮ったいくらいのほうがかわいくていいと思います。
J「弟さんの使いで例の件の詳しい話を聞きに…」
M「弟が?」
振り向いて弟が?ってニヤァってするおにいたま超嬉しそう、国家を覆さんばかりのド級のブラコン。
221Bに帰ると、ちょうどシャーロックがカール・パワーズの殺人方法を解明したところ。
このときシャーロックはジャケットを脱いでシャツ+スラックス姿なんだけど、スタイルのよさが強調されてとても眼福ですね…程よい胸筋ああ^〜
謎解きの答えを自身のブログにUPするご主人。
もしかしてこのブラウザ、前時代すぎるIEでは…。
シャーロックほどのオタク(geek)が2010年にMac使ってないこと自体ミステイクですよこれ…(S2からはMacBook Pro使ってるけど)
話は戻り、シャーロックの不人気ブログ「推理の科学」。
「誰がそんなもの読むの」と時折disられる、彼の知識が披露されている超マニアックで(ごく一般的に)つまらないブログ。
(読者は同じ高機能な脳みそを持つ天才奇人変人と熱烈なファンのモリ子くらい、ああとたぶんマイクロフトおにいたまも)
今や愛犬ジョン公の冒険記ブログのほうがよっぽど人気ブログなのは気に入らないだろうな、僕のほうが遥かに有益なことを書いているのに、これだから凡人どもは…って思ってるだろう。
ここで、モリアーティに対して答えを投稿、これではなにがなんだかわからなくて数少ない読者も困惑だ!
人質の女性との電話で、
S「Where are you? Tell us where you are.」
って、Tell meじゃなくてTell usなのがじわじわ嗚咽こみ上げる。
どこにいるのか教えて、僕に、じゃなくて、僕らに。
ご主人様、ジョンとコンビで動いてるのが当たり前になってる、僕らってナチュラルに出ちゃう。
Tell meで十分なのにus………(大事なことなので2回ry)
ヤードにて。
L「なぜこんなマネを?」
S「僕以外に退屈している人間がいるんだ」
シャーロックは、モリアーティが自分と同類であることに気づいていて、彼からのゲームの挑戦を楽しんでいる。
重要なのは、彼と自分がとても似ていることを十分にわかっている点。
第二の現場にて。
ドノヴァン「まだ彼と一緒に?」(ほっとけ)
J「まあね」
D「“正反対は惹かれ合う”」
J「No, we’re not…」
D「健全な趣味を持てば?」(余計なお世話)
ここのジョンの「No,we’re not…」は字幕では訳されてない。
「そんなんじゃない」とでも意訳しようか。
否定しててもね、そうだからね、無意識だろうけどね!ドノヴァン程度に見透かされるレベルなんだから早く認めたらいいのに!!
被害男性の奥様の前で芝居を打つシャーロック、S1-2以来2度目。
「別人だ、気持ち悪い(直球)けどすげーな!」ってジョン感心してると思うよ。
カンバーバッちゃんすごいな。(ディスプレイのこちらも小学生並みの感想)
シャーロックは猿芝居で、ほんの数秒でしれっと涙を流し被害者を哀れむマネができる。
必要とあらば、女と交際〜プロポーズごっこ(S3-3)だって、恋人の目の前で自殺をはかる(S2-3)ことだってできる。
必要だからする、ただそれだけのシンプルな思考とそれを体現できるハイスペックな肉体も備えてる。
実は高機能なのは頭脳だけじゃなくて全身なのだと、クズを補って余りある魅力を知る程に取り憑かれてしまい「クズだけどスゴいもん」で許せちゃう。
だめんず好きには、これはたまらない逸材だとますますハマってしまうんだ。
ねー、ジョン^^。
ヤヌス・カーズから引き上げる二人。
S「とても参考になった。… Come on, John.(行こう)」
J「小銭あるよ」
って追従するジョン、ご主人が禁煙中なのに小銭をあげようとするのはどういうつもりか。
医師かつ禁煙中なのを知ってるのに、なんだか甘い。
ところで、この Come on, John がすごく…ペットを呼ぶような愛しさ溢れてて耳に心地いいですね。。
ラボでのシャーロック。
よく見たら初見の白のストライプのYシャツを着てるような、S1-1の初対面のときもコレだっけ?
そこへモリ子ちゃんからお電話。
S「なぜヒントを教える?」
M「退屈だからだ、私達はお似合いなのさ」
モリ子ちゃんは結構ストレートにシャーロックに求愛してくる。
シャーロックも「この時を待ってた」と、モリ子に挑戦状ふっかけられておにいたまの依頼なんか意にも介さない程度にウッキウキだし、ある意味この2人は相思相愛だ。
シャーロックと真逆のジョンと、とても似ているモリアーティ。ベクトルは違えど、シャーロックのことが大好きなことには変わらない。
異常者に異常にモテる、シャーロック。
モリ子の「色男さん(SEXY)」という呼びかけ。
モリアーティはシャーロックをある部分愛しているけど、暇つぶしのおもちゃにするほどある部分でコケにもしているから、色男(SEXY)にはおちょくりや侮蔑の意味も込めてあると思う。
おそらく二人の決定的に異なる点、Cherry(童貞)をバカにしての、あえての「SEXY」呼びもあるだろう。
(シャーロックが童貞っていう勝手な大前提を信じて提唱するよ!!!)
駐車場でヤヌス・カーズの件をレストレード君に種明かしし、
「I’m on Fire!!!!!!(燃えてきた)」
と去っていくシャーロックとジョンの後ろ姿は何度見てもいい。
ジョンのイキっている小型犬のような、キビキビ腕を振る歩き方がとてもかわいい。
絶妙な身長差(推定14〜15cm差)といい、たまらない対比よ…。
食堂みたいなとこでのジョンのお食事タイム中、モリアーティが次のお題を吹っかけてくる。
最近人気急上昇中の女性タレント・コニーの画像を見て、
「僕が失業中でよかった」
とジョン。
あれ!?いつの間に失業してたの!!!!
なんで失業したの?S1-2以降も、たびたびご主人様との夜遊び(意味深)が過ぎて居眠りこきまくったのかな??居眠りでクビとか社会人(それも医者)としてどうかと思うけど、ご主人探偵との冒険のほうが楽しくてクビ突っ込まざるを得ないんだから自業自得だよね!
(勝手に居眠りでクビって決めつけたけど、勤務日なのにシャロに引っ張りだされて欠勤多発とかまぁそんな理由かな。生活かかってて自分から辞めることはないだろうから。。)
ところで痴話喧嘩で飛び出した日、サラんとこ行ってたよね?前職場を辞めてるのにサラを頼る神経図太いな!(まだステディじゃないのに!)
221Bで推理をするシャーロック、側にはレストレード君、後からハドソンさんがやってくるシーン。
ウロウロ落ち着きなく推理をするシャーロックの、まるで踊っているような優雅な身のこなしに惚れ惚れする、一連の所作が流れるように途切れずとても美しい。
わずかな動作ひとつとってもどこかこの世のモノではないような超越感があって、ああこれが現代のシャーロック・ホームズの姿なんだな、と納得感を抱かずにはいられない。
ベネディクト・カンバーバッチ、すっごいわ。(しつこく褒めるよ!3回目!)
そしてモリ子からCalling。
S「なぜこんなマネを?」
M「好きなんだ、君が飛び回るのを見るのがね」
M「君は今 楽しんでいる、そうだろう?」
シャーロックと遊びたくてたまらないモリ子ちゃんも相当暇人、ちょっと落ち着いて!
コニーの家に乗り込んで、猫と被害者コニーの弟プリンス氏(ゲイ)をカメラでひとしきり撮ったあと逃げ去る二人は見ていて幸せ。
ひとしきりいたずらをした後に、それ逃げろって逃げ出す悪ガキ達みたいだ、遊んでる。
やってったぞと踊りだしそうに得意気なジョンの推理は的外れで、殺人方法は猫じゃないでってご主人様に一蹴されちゃって結局無駄足なんだけど。
ジョンを差し向けておきながら、しれっと内務省のコネで情報収集して犯人特定ドン!
ジョン意味ない!プリンス氏(ゲイ)に異様に距離つめられただけじゃん!かわいそうなジョン!(「かわいそうなゾウ」みたい。)
本編全く関係ないですが前回に引き続き「かわいそうなゾウ」ネタがじわじわツボっててまた使いました。
このS1-3 大いなるゲームは、モリアーティがお題どんどん吹っかけてくるうえにおにいたまのゴリ押し案件も解決しなきゃで、90分の中でめまぐるしく場面が展開して面白いですね(小学生並の感想)
長くなったので、続きはまた次の機会。
3 thoughts on “SHERLOCK S1E3 大いなるゲーム(2)”