いのしし鍋

伊豆の踊子の宿「福田屋」(2)

(1)のつづき

夕食は量が多くてこの部屋のテーブルには運びきれないからと、「福田屋」さんの新館にある広い別室を用意された。
新館は本館(母屋)とつなげて増築した形の別館になっていて、露店風呂と数部屋の客室がある。
夕食に用意された部屋はおそらく12畳くらいだったか、充分に広く、真ん中にはテーブルがどんと置かれており、これでもかと季節のお料理が配膳されていた。

メインのイノシシ鍋のイノシシ肉。

イノシシ肉

もう一つの目玉は金目鯛の煮付けがまるごと一尾、字のごとく山盛り。
伊豆半島は海と山の幸に恵まれているから、近海の海と山の恵みが一緒に味わえる素敵な観光地だ。

金目鯛の煮付け

一人分は、
お刺身/押し鮨(山菜添え)/カサゴの唐揚(まるごと一尾)/もずく/菜っ葉のあえもの/つけもの/茶碗蒸し/お吸い物/わさびごはん
と、男性でも充分な量。
さらにこの日は大晦日だったため、年越しそばと、脇のテーブルにはカゴに山盛りのミカンが控えており、本当に勘弁してくださいと言いたい程度にはもてなされた。

夕食

イノシシ鍋イノシシ鍋はもう10年近く昔に一度食べたことがあったけど「固い」ということしか覚えてなくて、ほぼ初めてのような気持ち。
あまり火を通し過ぎなければ固くなり過ぎないだろうと鍋奉行を買って出た。
臭みは一切なく、多少筋っぽいもののそんなに固くなく、鴨肉のイメージに近い。

特においしかったのは、カサゴの唐揚げ。
もちろん、頭から尾っぽの先まで丸ごといただける。
口の中をガリガリさせながら、見かけによらずさっぱり美味しいカサゴを平らげた。
美味しそうな雰囲気がプンプンしていたので、「好きなモノは後回し」の私が手をつけたのは終盤で、すでにお腹が苦しくなりかけてたけどペロリであった。

そしてこの夕飯のthe bestは「わさびごはん」だった。

わさびごはん

ごはんの器の蓋を開けると、少量のおろしたわさびと、かつお節がかかっているだけのもの。
「いま流行ってるんですよ、醤油をかけて食べててね」
とのこと。
どの界隈で流行っているのか聞かずじまいになってしまったけど、これが本当に美味しかった!
これに手をつけたのも食事の終盤で、食べきれない分を残すのはもったいなく「夜食にいいですか」とわざわざ部屋に持ち帰らせてもらったくらい美味しい。
これが美味しいんじゃ〜とTwitterにツイートすると、「それ孤独のグルメでやってた、美味しいみたいね」とお友達が教えてくれたので、確かにどこぞの界隈では流行っているらしいことがわかった。
(地上波をほとんど見ない生活になって久しいので、地上波発の情報には正直疎いの)

わさびごはん静岡出身ゆえ、食卓に練りわさびやわさび漬けはごく日常だったけど、おろしたわさびをご飯に乗せて醤油をふって食べるのは初耳だった。
小さい頃から、わさび漬けを醤油にといたものに焼きのりをひたして、それでご飯を巻いて食べるという食べ方はよくしていた。
練り・おろしわさびをそのままご飯に乗せるような食べ方はよくよく考えたらシンプルでありがちだけど、そんな食べ方をしようと思いもよらなかったのでこれは新鮮だった。
おうちで手軽にできる!これは素敵!と、旅先から日頃の食事にプラスαをフィードバックがあるのも旅行の素敵なところだ。
ちなみにこの「さわびごはん」のポイントは、チューブの練りわさびじゃなくて、ちゃんとおろしたわさびであることが重要だと思われる。
白ごまを振っても美味しいかもしれない。

この通り、一年のしめくくりに充分すぎるほど伊豆の幸を堪能でき、心もお腹も大変満たされた。
ご飯を残すのは好きではないのでなるべく全部食べようと挑んだものの、皆それぞれにお腹がいっぱいで贅沢にも金目鯛を平らげきれずに申し訳なかった。

ごちそうさまでした。

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つづく

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